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在宅医療における認知症について63~認知症予防として“無効”とわかっている方法
世の中には「認知症に効く」「脳に良い」と宣伝されるサプリメントや健康法が数多くあります。しかし、実際には 科学的根拠に基づいた臨床研究で効果が否定されているもの も少なくありません。 ここでは、無作為化比較試験(RCT)やメタ解析など、信頼性の高い研究に基づいて “予防効果がない” と確認されている方法をまとめます。 ■ 1. ビタミンEなどの抗酸化物質(サプリメント) ビタミンE・C、ベータカロチン、亜鉛・銅など「抗酸化」をうたうサプリメントには、認知症を予防する効果がありません。 ● 主な研究結果 2166名・7年間のRCT ビタミンE・C・ベータカロチン → 認知機能はプラセボと同じ MCI(軽度認知障害)769名・3年間のRCT ビタミンE・ドネペジルともに アルツハイマー病予防効果なし 65歳以上の女性 39,876名 ビタミンE → 認知機能改善なし 心血管リスク女性 2824名 ビタミンC・E・βカロチン → 認知機能改善なし 男性7540名 ビタミンE・セレニウム → 認知症発症予防なし → 抗酸化サプリで認知症は予防
9 時間前読了時間: 3分


在宅医療における認知症について62~認知症予防:生活習慣病と生活習慣が与える大きな影響
認知症は「年齢」「遺伝」など変えられない要因もありますが、実は 生活習慣病や生活習慣の改善 によって発症リスクを下げられることが、多くの研究によって示されています。 本記事では、予防効果を期待できる “変えられる因子” として ①生活習慣病の管理(糖尿病・高血圧)②生活習慣(禁煙・運動・節酒・食生活) の2つに分けて解説します。 ■ 生活習慣病と認知症リスク 1. 糖尿病 糖尿病は認知症、特にアルツハイマー病のリスクを高めることが、数多くの観察研究で示されています。 台湾研究:糖尿病群は アルツハイマー病の発症が1.76倍 日本研究:糖尿病ありで 発症2.05倍 メタ解析: アルツハイマー病 1.46倍 血管性認知症 2.48倍 → 血糖管理は認知症予防に直結 。 2. 高血圧 特に 中年期の高血圧 が認知症リスクを上昇させます。 中年期の高血圧は認知機能低下と強く相関 75歳以上では「降圧しすぎても予防効果は不明」 75歳以上の降圧目標: 150/90mmHg(可能なら140/90未満) → 40〜60代のうちにしっかり治療することが予
1 日前読了時間: 3分


在宅医療における認知症について61~ 認知症を「予防する」ために知っておきたいこと
― 特に“薬”が与える影響について ― 認知症の方を支えるご家族、とくに子世代からは、 「自分も認知症になるのでは…」 と心配の声を聞くことが少なくありません。 これまでの数多くの疫学研究から、認知症の発症にはいくつかの“危険因子”があることがわかっています。 ■ 変えられない危険因子 代表的なものは以下の3つです。 加齢 :年齢が上がるほど発症リスクが高まる 遺伝(アポリポタンパクE ε4) :アルツハイマー病の発症リスクを高める 教育年数 :教育期間が長いほど発症しにくい傾向 しかし、これらは「知ったところで避けようがない」因子ばかり。そこで注目されるのが、**“変えられる要素=予防可能な因子”**です。 一般臨床の現場で取り組める予防要因は大きく3つあります。 医薬品(薬の影響) 生活習慣病(高血圧・糖尿病など)の管理 生活習慣(運動・睡眠・栄養など) 本記事では、その中でも特にエビデンスが蓄積している**「薬と認知症リスク」**にフォーカスします。 ■ 1. ベンゾジアゼピン(BZD)系薬と認知症リスク ベンゾジアゼピン受容体作動薬は、不
2 日前読了時間: 4分
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