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看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する59~肺エコー×気道エコーによる食道挿管の確認― 現場で役立つ安全な換気評価の手法 ―
🔹 食道挿管の確認には「気道エコーの併用」が有効 気管挿管時に最も避けたいのが**誤って食道にチューブが入る“食道挿管”**です。この確認には、 肺エコーだけでなく気道エコーを併用する ことで、より確実な評価が可能になります。 気道エコーでは、**上気道(咽頭〜鎖骨上レベルの気管)**を観察します。リニア型(高解像度)プローブを使用し、設定は次の通りです: Depth(深度) :4cm以内 Gain(輝度) :基本的に調整不要 古い装置でも十分に施行可能であり、特別なモード設定は必要ありません。 🔹 挿管中と挿管後の確認方法 ▶ 挿管手技中の確認 気道エコーを喉頭部に当てながら挿管を行うと、 気管内へチューブが挿入される動き がリアルタイムに観察できます。チューブの進入に伴い、画像上で**気管内部が動く“ガチャガチャした所見”**として確認されます。 ▶ 挿管手技後の確認 一方、挿管後はチューブ自体を直接確認することは困難です。超音波ビームが気管粘膜で反射するため、チューブの位置は見えにくくなります。 そのため、**挿管後の評価では「食道にチ
6 日前読了時間: 3分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する56~換気状態の確認における「肺エコー」の役割
胸部の超音波検査というと、多くの方は“心エコー”を思い浮かべるかもしれません。しかし実は、**肺の超音波診断(肺エコー)**も長年にわたり臨床現場で試みられてきました。 かつては「空気を含む肺には超音波が通らない」とされ、画像上に生じる アーチファクト(反射ノイズ)の意味がわからず、診断への応用は困難とされていました。ところが研究が進むにつれ、このアーチファクトそのものが肺病変の手がかりになる ことが明らかになり、現在では臨床的に欠かせないツールの一つとなっています。 🔍 肺エコーが注目される理由 日常診療では、医療者は呼吸音やラ音などを聴診によって評価します。しかし以下のような状況では、聴診だけでは評価が難しい場合があります。 体格の影響(重度肥満、筋肉量の多い患者、新生児など) 外的要因(周囲の騒音、器具の劣化など) 病態や介助環境の制約(臥床・搬送中・在宅療養中など) 一方、 肺エコーはベッドサイドで迅速に施行でき、放射線被曝もなく、ポータブル機器でも十分な診断精度を発揮 します。時間・場所・患者の容態を問わず使用できるため、在宅医療や救
11月9日読了時間: 2分
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