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在宅医療における認知症について66~長谷川式簡易知能評価スケール改訂版(HDS-R)
― 日本で最も広く使われる認知症スクリーニング検査 ― HDS-Rは、日本の高齢者における 認知症のスクリーニング を目的に作成された検査です。特に 記憶障害を中心に、大まかな認知機能の低下を捉える ために設計されています。 最高点:30点 20点以下 → 認知症が疑われる 21点以上 → 非認知症とするのが最も弁別性が高い MMSEと同じ「30点満点」ですが、評価している領域や構成・順番が大きく異なります。 MMSEとHDS-Rは同時実施が不可能 であり、役割もやや異なります。 ■ HDS-Rの構造と実施法(MMSEとの比較を交えながら) HDS-Rには 日本文化に特有の配慮 や、 言語・記憶中心の評価 が特徴的にみられます。 以下、各項目の実施ポイントとMMSEとの違いを整理します。 ① 年齢(1点) 「お年はいくつですか?」 誤差2年まで正解 数え年文化に配慮した、日本独自の仕様 MMSEにはこのような“許容範囲”の規定はありません。 ② 時間の見当識(4点) 「今年は何年ですか?」「今日は何月ですか?」など。 MMSE(5点)よ
11月21日読了時間: 4分


在宅医療における認知症について6在宅医療における認知症について64~認知症が疑われる患者さんの「評価の進め方」
認知症を疑う患者さんを評価する際には、段階的に情報を集め、誤診を避けることが重要です。ここでは 第1段階〜第3段階 の流れと、特に使用頻度の高い MMSEとHDS-R の注意点についてまとめます。 ■ 第1段階:病歴聴取(家族からの情報が最重要) 最初のステップは、患者さんご本人と家族からの丁寧な病歴聴取です。 ● 特に確認すべきポイント 症状の進行パターン 徐々に進むのか、階段状に悪化するのか 生活への影響度 日常生活に支障が出ているのか、単なる物忘れなのか 社会背景・生活状況 1人暮らしか、家族の支援状況はどうか 認知症では特に 家族からの情報が極めて重要 です。本人が自覚していない認知機能の低下を家族が気づいていることが多いためです。 ■ 第2段階:身体診察(神経学的評価を含む) 認知機能の低下が、脳血管障害・パーキンソン症候群など別の疾患によるものかを判断します。 ● 特に確認すべき所見 歩行障害(小刻み歩行・すくみ足) 錐体外路症状(筋固縮・手の震え・無動) 視野障害・麻痺・感覚障害 身体診察の段階で「認知症とは別の原因」が
11月19日読了時間: 4分
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