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在宅医療における認知症について72~【SNRI ベンラファキシンの治験データを読み解く】
— 実薬単独では効いて見えるが、プラセボと重ねると差はごくわずか — ベンラファキシン(イフェクサー)は 2015 年に国内承認された SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)です。「三環系より安全」「SSRIより効果が高い」と紹介されることがありますが、実際の治験データを見ると、その印象は大きく変わります。 今回の国内治験(B2411263 試験)も、前回の SSRI・NaSSA と同じ構図です。 ■ 1. 実薬だけを見ると“効いているように見える”(図7) 最初に提示される図7では、 75mg/日 75–225mg/日 この2群の 実薬だけを並べた折れ線グラフ 。 治療前 → 8週間後で HAM-D が大きく下がるため、「SNRIはやはり強いな」という印象を受けます。 ……しかし、これは プラセボを意図的に載せていない グラフです。 ■ 2. プラセボを入れると印象は一変(図8) 図8では、実薬とプラセボ群を重ねた折れ線グラフ。 プラセボも大きく改善 75mg群・高用量群ともに線はほぼ重なる 違いは視覚的に“ほぼゼロ” しか
2025年11月27日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について70~【抗うつ薬の“効果グラフ”はなぜ誤解を生むのか】
— 製薬会社が「プラセボ群を目立たなくする」方法を徹底解説 — 抗うつ薬の効果を示す治験データは、しばしば プラセボ群(偽薬)に比べて優れているように見えるよう加工 されています。 とくにSSRI のように、 自然回復率の高いうつ病 では、実薬とプラセボの差が小さく、製薬会社にとっては治験データの見せ方が極めて重要です。 今回取り上げるのは、2011年発売のSSRI エスシタロプラム(レクサプロ) の国内治験(MLD55-11MDD21)のグラフです。 実データを読み解くと、製薬会社パンフレットで典型的に行われる“印象操作”がよくわかります。 ■ 1. プラセボなしのグラフはよく見える(図1) 最初の図は「実薬10mg群」と「20mg群」だけを比較したもの。 治療前 → 8週間後で HAM-D が大きく下がるので 「お、効いているな」 と感じます。 しかし── これはプラセボ群が描かれていないグラフです。 つまり、「自然経過で良くなっている分」を隠しているわけです。 ■ 2. プラセボを入れると印象は一変(図2) 同じ治験で、 プラセボ群も一緒に
2025年11月25日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について69~「抗うつ薬に依存性はない」という言葉をどう受け止めるか
— 中止後症状と“依存性なし”のギャップ — 前回の記事で触れたように、抗うつ薬、とくにSSRI・SNRIには**中止後症状(discontinuation symptoms)**が高頻度にみられます。しかし、この「中止後症状」という概念は、 現場の一般臨床医には十分知られていない 可能性があります。 抗うつ薬の効果(抑うつ改善・疼痛軽減)だけでなく、 中止後症状がどの程度起こりうるのか どんな症状が出るのか といった情報まできちんと書いてある製薬会社パンフレットがあるなら、それは非常に有用でしょう。しかし実際には、 そこまで踏み込んで書かれているパンフレットはほとんどありません。 1. 「離脱症状」と言ってはいけない?精神薬理学の立場 一度飲み始めるとなかなかやめにくい薬、と聞くと、どうしても「薬物中毒」「禁断症状」をイメージしがちです。 ベンゾジアゼピン受容体作動薬については、 承認用量の範囲内であっても 長期服用により 身体依存が形成される 減量・中止で離脱症状が出る という点について、PMDAが強い警告を出しています。 それなのに、...
2025年11月24日読了時間: 5分
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