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看護師の特定行為研修の研修指定病院を取得にて看護師の受け入れ開始しました

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 5 日前
  • 読了時間: 3分

【特定行為研修とは?】

訪問診療における“特定行為看護師”の存在意義

「特定行為研修」と聞いても、まだあまり耳慣れない方も多いかもしれません。これは、看護師が一定の医師の指示のもとで医療行為を“判断して実施できる”ようになるための専門的な研修制度です。

通常、看護師は医師からの「具体的な指示」がなければ医療行為を行うことができません。しかし、この研修を修了した看護師は、「包括的指示書」と「標準的な手順書」に基づいて、一定範囲の医療行為を自ら判断し、実施することが可能になります

実際にできることとは?

特定行為研修を修了した看護師は、次のような医療行為を実施できます:

  • 抗生剤の投与

  • 褥瘡(じょくそう)のデブリードマン(壊死組織の除去)

  • 胃瘻チューブの交換

  • 人工呼吸器の管理

  • 中心静脈カテーテルの管理 など

これらはすべて、在宅医療の現場で非常に重要な処置ばかりです。

特定行為看護師が訪問診療で活躍するメリット

① 医師不在時の緊急対応力が向上

急変時にも迅速な処置が可能になります。たとえば、呼吸苦への酸素投与・吸引、点滴の確保、創傷処置などが看護師の判断で対応可能です。

② 医師の負担軽減と往診の効率化

医師の帯同が難しい時間帯や地域でも、看護師が一定の処置を行うことでカバーできます。処置の多い患者さんにも、チームで分担しながら対応できる体制が整います。

③ 看取り期・緩和ケアの質が向上

  • モルヒネの皮下注調整(持続投与)

  • 癌性創傷や褥瘡の管理

  • 尿カテーテルの管理・交換 など終末期に必要な処置を柔軟に行えることで、ご本人・ご家族の安心にもつながります。

④ 看護師の専門性が見える形に

特定行為が可能な看護師がいることで、訪問看護ステーションとの連携もよりスムーズに。在宅医療チームの質がさらに高まります。

⑤ 行政や医療機関との信頼構築にも

特定行為研修修了者の配置は、医療体制強化の一環として評価されるポイントです。多職種連携会議などでも注目され、地域医療の信頼につながります。

特定行為研修の指定研修機関について

特定行為研修を受けるには、厚生労働省が指定した研修機関での受講が必要です。最新の指定機関一覧は、以下よりご確認いただけます:

なお、神奈川県内において、診療所(クリニック)単独で指定を受けているのは、令和5年8月時点では当クリニックのみです。

最後に

私たちは、目の前の患者様に最善を尽くすことはもちろん、「未来の在宅医療」に対しても責任ある立場で関わっていきたいと考えています。

特定行為を行える看護師の育成や活用を通じて、より質の高い在宅医療を地域の皆さまと共に築いていけたらと思っております。

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