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がん緩和ケア+在宅医療医に必要ながん治療に関する知識を科学する12


癌疼痛のある患者にステロイド投与は推奨されるか?という問いに対して自身は禁忌ない限り全例で投与しております。

とりわけ悪液質に対して有効であり倦怠感、食欲不振などに著効します。

注意点としては、緩和領域にて用いられるステロイドは、浮腫の原因となるミネラルコルチコイド作用に乏しいので、作用時間の長いデキサタサゾン(デカドロン)、ベタメタゾン(リンデロン)が推奨されます。

具体的には下図のような症状に有効です。ガイドライン上は弱い推奨であり、下記に対して鎮痛補助薬として条件つきで推奨されています。

・脊髄圧迫症候群を含む神経圧迫

・放射線治療後の一過性の痛み

・脳転移や癌性髄膜炎による頭蓋内圧亢進症状に伴う頭痛

再度繰り返しますが

終末期の倦怠感、食欲不振には禁忌が無ければ全例 ステロイド投与検討

#さくら在宅クリニック

#がん緩和ケア

緩和ケアにおけるステロイド投与

#在宅医療医に必要ながん治療に関する知識

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