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岸野 先生

救急医から在宅医療へ――岸野先生の想い

救急科専門医として豊富な臨床経験を持つ岸野先生に、在宅医療への思いを伺いました。

 

➤これまで救急科でどのような臨床経験を積まれてきましたか?

大学病院の救命救急センターでキャリアをスタートし、救急搬送される患者様の初期対応から集中治療まで幅広く携わってきました。
救急科専門医資格の取得と臨床感染症学の学位を得た後は、地域の救急病院での診療や救急科の新規立ち上げにも関わりました。
重症患者様をはじめ、さまざまな背景を持つ方々に向き合ってきた経験が、現在の診療の基盤になっています。

➤救急医療から在宅医療に取り組もうと思われたきっかけを教えてください。

もともと「どんな患者さんにも対応できる医師になりたい」という思いがありました。
救急科での研修の一環として総合診療に携わった際、在宅診療に触れる機会があり、そのときに強い関心を持ったのが原点です。
救急の現場で命の危機に直面する方々を支える日々のなかで、「もっと患者様の生活に近い場所で医療を届けたい」と感じるようになり、在宅医療の道を選びました。

 

➤救急でのご経験が、在宅診療で役立っていると感じる点はありますか?

急性期の病態に幅広く対応できることです。
突然の体調変化や急な症状に対して、冷静に判断し、必要な対応を迅速に行う――その力は救急現場で培われました。
また、限られた時間の中で患者様やご家族に分かりやすく説明する姿勢も、救急医としての経験から得た大切な力です。

➤病院と在宅医療では、どのような違いを感じますか?

ご自宅という環境では、患者様がよりリラックスされていて、病院では聞けないようなお話をゆっくり伺えることがあります。
病気だけでなく、その方の人生観や価値観を知ることで、「その人らしい医療」を一緒に考えられる。
それが在宅医療の魅力であり、やりがいだと感じています。

➤在宅診療で大切にしていることを教えてください。

患者様やご家族の声に丁寧に耳を傾け、気持ちに寄り添うことを大切にしています。
そして、住み慣れたご自宅で少しでも安心して過ごしていただけるよう、医療面・心理面の両方から支えていくこと。
それが、在宅医療に携わる医師としての自分の使命だと考えています。

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