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Image by Mi Min

事務長
青木さん

「訪問診療の“現場の空気”をつくるのが、僕の仕事です。」

 

➤訪問診療のクリニックとして大切にしていることは何ですか?

医療って、突き詰めると「私たちは何のために存在しているのか」という問いに行き着きます。
診療のたびに、処方箋と一緒に“安心”や“信頼”をお渡しできているか――。
そんなことをいつも自問しています。

私たちが大切にしているのは、「病気を診る」だけでなく「その人の人生と向き合う」こと。
患者さんの時間の中に入り込み、ご家族の一部のように頼られる存在でありたい。
そんな思いで、今日も地域を走り回っています。

➤実際に直面する課題はどんなことがありますか?

訪問診療は、まさに“医療の総合格闘技”です。
身体の病気はもちろん、認知症や心の問題、生活習慣病、社会的孤立……。
抱える課題は人それぞれで、まったく同じケースは一つもありません。

だからこそ、一人ひとりの背景を丁寧に掘り下げます。
ご本人の価値観、ご家族の関係、住まいの環境、時にはペットの存在まで。
“その人らしさ”を無視した医療は、もはや不完全だと思うんです。

 

➤それらの課題に対してどのように向き合っていますか?

向き合い方はシンプルです。
「真正面から、逃げずに寄り添う」。

医療の本質は、技術よりも信頼。
相手の話を聴き、気持ちを受け取る――。
それができなければ、“その人らしさ”には近づけません。

そして、当クリニックの強みは“チームプレー”です。
医師だけでなく、看護師、アシスタント、事務スタッフ、訪問看護、介護、ケアマネ、歯科、リハビリ、マッサージ……。
多職種が情報を共有し、連携し、同じゴールを目指す。
その連携力こそが、どんなに複雑なケースにも対応できる、私たちの“底力”です。

➤他に大切にしていることはありますか?

地域があってこそ、私たちの仕事は成り立ちます。
だから、「支えられている」ことへの感謝を、どんなに忙しくても絶対に忘れません。

そして、自分たちが長く必要とされる存在であるために大切なのが、
「ブレない軸を持つこと」「成長を止めないこと」「継続すること」。

どれも当たり前のようですが、実行し続けるのは決して簡単ではありません。
でも、それを愚直にやり抜くことこそ、プロの仕事だと思っています。

➤目指していることは?

目指しているのは、『訪問診療の頂(いただき)』です。

山のように見える課題を一つひとつ乗り越えながら、信頼を積み重ねていく。
そして、誰かが「このクリニックがあってよかった」と言ってくれる未来を、本気で目指しています。

派手なことはできません。
でも、誠実で、地に足のついた医療を続けていくことならできます。
そう信じて、これからも一歩ずつ登り続けます。

登山靴、もう何足目かわかりませんけどね(笑)。

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情報通信機器を用いた診療の初診において向精神薬を処方しておりません

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