ヒルドイド(ヒルドイドソフト軟膏やヒルドイドソフトクリーム)が皮膚に対し乾燥剤として作用していることがよく分かる症例を提示したいと思います。
90代男性。両足関節前面に非常に強い乾燥があり、痒みもあった患者さんです。皮脂欠乏性湿疹の診断で、ヒルドイドが塗布されていました。
ヒルドイドには水と油を混じり合わせるために合成界面活性剤が入っています。この合成界面活性剤が皮脂を溶かすことで、皮膚にとっては乾燥剤として作用すると考えられます。
高齢者は皮脂の分泌能力が低下しているので皮膚が乾燥しやすく、ヒルドイドを使うとより乾燥がひどくなります。
当院では、プロペトを塗布するように指示しました。
1ヶ月後が以下の写真です。
燥や痒みは消失し、最終的には外用薬を使わなくても済むようになりました。
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