ガスター等のH2ブロッカーを長期間使用することで、高齢者の認知機能が低下するリスクが報告されています。これは中枢神経にもH2受容体存在することが、その理由です。ただし、こうした薬剤は脳内への移行はしにくいのですが、腎機能障害などにより排泄が遅延することにより(ガスターは腎排泄型の薬なので、特に腎機能が低下している高齢者などは血中濃度が上昇します)、認知機能の低下などに影響を及ぼすのです。日本老年医学会が出している「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、H2ブロッカーは「中止を考慮すべき薬」に分類されています。高齢者がせん妄を起こしたときには、ひょっとしたらガスターのせいかもと疑うことが必要です。
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