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高齢者のせん妄対策~高齢者が夜間不穏になった場合

認知機能が低下した高齢者が入院すると、かなりの確率で不穏となります。そうした場合、安全の為抑制し薬にて鎮静します。こうした処置にて徐々に身体が弱っていき肺炎などを併発して寝たきりに移行する患者さんを沢山診てきました。在宅医療では、可能な限り不穏せん妄に関して薬物治療は控えたいのが心情です。しかし、現実は必要な場合も沢山あります。

せん妄の予防・治療として薬物治療は勧められないようですが、そう言ってられないのが現状です。まず、最も大切なことはせん妄に対する薬物治療で最も大事なことはベンゾジアゼピン系を使わないことです。

というのもベンゾジアゼピン系は意識レベルを低下させる薬物なので、せん妄を誘発させたり、せん妄をより悪化させてしまうからです。すでにベンゾジアゼピン系を内服している場合は止めます。

また、抗ヒスタミン薬(アタラックスPなど)も抗コリン作用によりせん妄を誘発させるため使用してはいけません。

せん妄を起こしそうな患者さんに眠剤を処方する場合には、デジレル、レスリン25mg抑肝散1包ベルソムラ15mgセロクエル25mg(糖尿病では禁忌)などにしています。

現にせん妄を起こしている場合には、①リスパダール内用液0.5ml口腔内投与(錐体外路症状に注意)②セレネース5mgかコントミン10mg 筋注が良いと思われます。


 

 

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情報通信機器を用いた診療の初診において向精神薬を処方しておりません

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