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膝関節注射の方法:正しい刺入点と注意事項

膝関節注射(ヒアルロン酸注射)の方法について解説します。

①膝は伸展位とします。伸展位では、膝蓋骨が動くようになるので注射するスペースができます。

②膝蓋骨の位置を指で触って確認します(写真の〇)。

③膝蓋骨を動かしながら、膝蓋骨の裏のスペースに注射できるように、刺入点を決めます。膝蓋骨の上外側で膝蓋骨の裏側が刺入点です(写真の×)。

刺入点にボールペン(芯が出ていない)で痕をつけマーキングします。こうすることで、消毒してもマーキングが消えません。ボールペンで書いてしまうと、消毒する際に消えてしまいます。



刺入予定部をアルコール綿でこすり、垢を落とします。垢があるとイソジンが失活してしまうからです。

⑥刺入予定部をイソジンで消毒します。消毒してもマーキングは消えません。

イソジンが乾いたら注射します。

⑧針は23ゲージ針を使います。

⑨穿刺の際、左手で膝蓋骨を内側から外側に押すのがポイントです。これによって穿刺するスペースが広がります。

45°の角度で水平に、陰圧をかけながら穿刺します。黄色い関節液が引けてきたらそこが関節内なので、そこで薬液を注入します。関節内に入っていれば、抵抗なく注射できます。

※関節の変形が強かったり、関節液が引けなかった場合、関節内に薬液が入ったかどうか分からないことがあります。万が一、関節内に入らなかったとしても、徐々に浸潤して関節内に効いてくるので心配はいりません。※針が骨に当たった場合、痛みがでるので針を戻します。意図的に針を骨に当ててはいけません。


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