病院で人生の最期を迎えることは幸せか

脳外科医として長らく仕事をしていた私の仕事の本質は、手術でした。

これに異論はありません。

ただ、現実の仕事は日本の高齢化の縮図の科でもありました。

脳卒中の7-8割は脳梗塞であり、ほとんどが保存的治療です。

つまり外科的介入はないのです。

脳卒中は死因で言えば4番目ですが、脳卒中自体で亡くなる患者さんは多くなく殆どは肺炎などの合併症で人生の幕を閉じます。

こうした時、常々感じます。

人生の2大イベントである生と死において、生の過程である子育てを外注したり誰かに任せることは通常ないはずです。子育てはとても大変なことにも関わらず。

しかし、対極にある死においては言葉は悪いですが外注が8割です。つまり8割方々が知らない人に囲まれ、病院のベッドで亡くなります。これは、とても悲しいことです。

医療経済的にも病院での最期より、自宅で看取ることは合理性のあることです。

もちろん、自宅での最期は色々大変です。

これをI o T、自宅で診るという医療の品質改善、そしてとりあえず始めてみる。

無理そうなら引き返すバックアップの用意する。

少なくとも自分や親などの家族は、人生の最期は楽に楽しく辛くない環境を用意してあげたいと考えます。子育てに情熱を傾けるのと同じくらい最後の時間を考えていこうと思います。病院で亡くなる患者さんが、現時点では8割ですが、私の愛する逗子湘南の人達の8割が自宅で最期を過ごせる環境の整えるよう頑張りたいというのが、私の夢です。

写真は逗子在住山内明徳様撮影