慢性心不全の終末期医療

以前の経験した患者さんです。

90代の男性で5年前に心筋梗塞を患いカテーテルの治療受けましたが、左心機能不全にて治療抵抗性の慢性心不全でしたが、ご自宅で生活させていました。その後発熱に伴う意識障害、体動困難にて入院となり高齢の奥様に説明し急変時は無理な延命治療しないという意志確認されております。入院翌日に呼吸困難増悪あり、感染症契機の慢性呼吸不全の急性増悪の診断と診断され、延命治療行わない意思確認のもとに人口呼吸管理行わない旨説明すると「息子さんと相談にてできるだけのことをして欲しい」とのこと。

家人の意思に従い人口呼吸管理行い、尿量低下し呼吸状態の改善ない状態が続く。

こうした状況は、日常的に起こる問題です。

敢えて問題としたのは、こうした急性期治療で誰一人幸せにならず、納得していないことです。

こうしたことが起こってしまった原因として

急性期医療の現場に立つ先生方に家族全員に全て説明を課すことは困難なことが多い

これに対しては、病状が安定した際に再度家族構成確認して、家族の意見を確認することが重要です。但し、この際最も重要なことは患者さん本人の意思であり、それを家族が理解共有することが重要です

延命治療行わないことと緩和治療の方針が混同される場合多い

延命治療行わない=医学的に改善見込みない治療を行わないことです。一方、緩和治療とは医学的に治癒に導けない病状に対して苦痛を取り除く治療です。延命治療違う

病状が安定している時間ある時に緩和治療に関して説明することは難しい

病状が安定した後に増悪したことを考えるのは、心理的に難しい場合が多いのが現実です

末期心不全の予後予測は難しい

末期心不全の予後を予測する因子は、約300前後あるとされています。これは逆に考えれば予測できないという真実です。


やはり、本人の意思が最も重要でなありcure(治療)からcare(苦痛を取り除く)への移行を考えることも前向きに検討すべきと私は考えます。


写真は逗子在住山内明徳様撮影