在宅医療における褥瘡管理を科学する30~
- 7月18日
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① 外用剤とは ― 基材と主剤


外用剤の基材は、大きく次の4タイプに整理できます。

褥瘡に使われる代表的な外用薬を、「何を目的に使うか」=用途別に整理すると次のようになります。同じ薬でも複数の用途にまたがるもの(カデックス、ゲーベンなど)がある点に注目してください。
用途 | 商品名(主薬) | 薬理作用 |
抗菌効果 | カデックス軟膏カデキソマー・ヨウ素 | 抗菌効果と壊死除去効果 |
ヨードコート軟膏ヨウ素 | 抗菌効果と潰瘍治癒促進効果 | |
ユーパスタコーワ軟膏ポビドンヨード・白糖 | 滅菌効果(ヨード)と創傷治癒効果 | |
ゲーベンクリームスルファジアジン銀 | 幅広い病原菌に有効(特に緑膿菌) | |
壊死組織の除去 | ブロメライン軟膏ブロメライン | 蛋白分解酵素 |
カデックス軟膏カデキソマー・ヨウ素 | 抗菌効果と壊死組織除去効果 | |
ゲーベンクリーム水中油型乳剤性軟膏 | 基材の保水効果で壊死組織を融解 | |
肉芽形成・上皮化 | アクトシン軟膏ブクラデシンナトリウム | 肉芽形成・上皮化促進 |
プロスタンディン軟膏アルプロスタジル アルファデクス | 肉芽形成・上皮化促進 | |
オルセノン軟膏トレチノイントコフェリル | 肉芽形成促進 | |
リフラップ軟膏リゾチーム塩酸塩 | 肉芽形成・上皮化促進 | |
ソルコセリル軟膏幼牛血液抽出物 | 肉芽形成促進 | |
フィブラストスプレートラフェルミン | 肉芽形成促進 | |
亜鉛化軟膏酸化亜鉛 | 抗炎症作用 | |
その他 | アズノール軟膏ジメチルイソプロピルアズレン | 抗炎症作用 |
イソジンゲルポビドンヨード | 滅菌効果 |
④ ステージ別の局所治療の考え方
次に、褥瘡のステージ(深達度)と創の時期に応じた局所治療の組み立てを見ていきます。



炎症期 |
| ①アルギン酸 ②ハイドロファイバー ③ゲーベン |
表皮形成期 | 表皮の再生を促進し湿潤環境を保つ | ①ハイドロコロイドドレッシング |

炎症期 |
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肉芽増殖期 | 線維芽細胞を増殖させるために細胞遊離ができる最適な環境を保つ | ①アルギン酸 ②オルセノン ③フィブラスト ④プロスタンディン軟膏 ⑤ハイドロジェル |
表皮形成期 | 表皮の再生を促し湿潤環境を保つ | ①ハイドロコロイドドレッシング ②ハイドロジェル ③アクトシン ④リフラップ |

炎症期 |
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肉芽増殖期 | 線維芽細胞を増殖させるために細胞遊離ができる最適な環境を保つ | ①アルギン酸 ②ハイドロジェル ③オルセノン |
表皮形成期 | 表皮の再生を促し湿潤環境を保つ | 生理食塩水のみ |
⑤ 創傷管理の7つのポイント
創傷管理のポイント
創傷の限局化を図る
感染のコントロールと壊死組織の除去
組織の防御機構をサポートする
死腔をなくす
滲出液のコントロール
湿潤環境の保持、創の洗浄化
創の治癒には細胞毒性のない洗浄液を使用する
在宅では、病院のように毎日医師が創を確認できるわけではありません。だからこそ「滲出液が増えたら基材を親水性・吸湿性のものへ」「乾いてきたら湿潤環境を保つ方向へ」という基材ベースの判断軸を訪問看護師・ご家族と共有しておくことが、処置の質を安定させる鍵になります。薬剤の変更は訪問時の写真共有などを活用し、医師・訪問看護・薬剤師で連携しながら進めていきましょう。
外用剤は「基材(溶剤・溶媒)+主剤(薬効成分)」で構成され、基材には軟膏・クリーム・ローションがあります
選択の基本は、主剤だけでなく基材の特性と滲出液の量。疎水性・親水性・乳剤性・水溶性の4タイプを押さえましょう
外用薬は「抗菌効果」「壊死組織の除去」「肉芽形成・上皮化」などの用途別に整理すると使い分けが明確になります
ステージⅠ・Ⅱはフィルム/ハイドロコロイドが中心、ステージⅢ・Ⅳは炎症期→肉芽増殖期→表皮形成期の時期に応じて薬剤・ドレッシング材を切り替えます
創傷管理では、感染コントロール・死腔の解消・滲出液コントロール・湿潤環境の保持・細胞毒性のない洗浄液の使用が原則です
本記事は医療・介護職向けの一般的な情報提供を目的としたものです。実際の褥瘡処置・薬剤選択は、個々の創の状態・全身状態に応じて主治医・皮膚排泄ケア認定看護師等にご相談ください。





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