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人生の最期を決める時の重要なこと~食べることについて(食べることの意味──最期の選択を考える)

日本の高度成長期にスーパーマーケットという概念を普及させたダイエーの創業者・中内功氏。彼の人生観には、戦時中の過酷な体験が深く影響を与えています。

戦地では補給が絶たれ、銃弾ではなく飢えや病で仲間が次々と倒れていくなか、中内氏が生き抜く原動力となったのは「日本に帰り、すき焼きを食べたい」という強い願いでした。彼にとって「食べる」という行為は、単なる栄養補給ではなく、生きる希望そのものだったのです。

この視点は、在宅医療においても非常に重要です。人は老いや病気の進行とともに、少しずつ食べることが難しくなります。その時、どのように向き合い、どのような選択をするべきなのでしょうか。

食べることが難しくなったときの意思決定

まだ食べられる段階の患者さんは、以下の点を事前に考えておくことが大切です。

  • 亡くなるとき、食べられなくなったとき、どうしたいか

  • 最後まで口から食べたいか

  • 苦痛が少ない方が良いか、それとも多少の負担があっても生命を長く維持したいか

また、すでに人工栄養(経管栄養や点滴など)を行っている患者さんの場合は、

  • 現在の状態を維持することが、本人にとって良い状態なのか

  • 身体が水分や栄養を適切に処理できているか

これらの点について、ご家族や医療者と話し合っておくことが、患者さんの意志を尊重した最期の時間につながります。

次回は、これらのテーマをさらに深掘りしていきます。

在宅医療についてもっと学びたい方は、YouTubeで知識を深めてみませんか?

#在宅医療#人生の最期を決めるときの重要なこと#高齢者医療と食べること#逗子 #葉山 #横須賀 #鎌倉在宅医療

さくら在宅クリニックは、逗子、葉山、横須賀、鎌倉の皆さまの健康と安心に寄与してまいります。詳細は公式サイトをご覧ください。▶ さくら在宅クリニック公式サイト

また、地域の風景や日常を切り取った美しい写真を撮影される山内様の作品もぜひご覧ください。


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