top of page

乾燥剤として作用する皮膚ケア製品「ヒルドイド」の弊害

ヒルドイド(ヒルドイドソフト軟膏やヒルドイドソフトクリーム)が皮膚に対し乾燥剤として作用していることがよく分かる症例を提示したいと思います。

90代男性。両足関節前面に非常に強い乾燥があり、痒みもあった患者さんです。皮脂欠乏性湿疹の診断で、ヒルドイドが塗布されていました。

ヒルドイドには水と油を混じり合わせるために合成界面活性剤が入っています。この合成界面活性剤が皮脂を溶かすことで、皮膚にとっては乾燥剤として作用すると考えられます。

高齢者は皮脂の分泌能力が低下しているので皮膚が乾燥しやすく、ヒルドイドを使うとより乾燥がひどくなります。

当院では、プロペトを塗布するように指示しました。

1ヶ月後が以下の写真です。

燥や痒みは消失し、最終的には外用薬を使わなくても済むようになりました。

#在宅医療

#在宅医療における創傷処置

#高齢者の傷の治療

#逗子、葉山、横須賀、鎌倉在宅医療

在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市 (shounan-zaitaku.com)さくら在宅クリニックは逗子、葉山、横須賀、鎌倉の皆さんの健康と安心に寄与して参ります


最新記事

すべて表示

高齢者に対するモビコール配合内用剤の使用について(在宅医療での高マグネシウム血症リスクへの対応)

高齢者の便秘について浸透圧性下剤としては酸化マグネシウムを処方し、特に問題は感じていませんでしたが、昨今、高マグネシウム血症の問題が言われるようになってきています。 ※血清マグネシウム濃度と症状  血清マグネシウム濃度の正常範囲は1.8~2.6mg/dL...

Commentaires


bottom of page