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リウマチ性多発筋痛症(PMR)とは?

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 3月19日
  • 読了時間: 2分

リウマチ性多発筋痛症(Polymyalgia Rheumatica: PMR)は、急に発症する首や肩、臀部の激しい痛みとこわばりを特徴とする疾患です。特に高齢者に多く見られ、日常生活を送っていた方が突然、全身の痛みにより起床できなくなり、微熱や食欲低下を伴うことが典型的な症状です。

診断の重要性

私自身、脳神経外科医として勤務医時代に脊椎手術や外来診療を行っており、PMRの症例を多く診てきました。しかし、この疾患は診断されず、原因不明のまま抗生剤やNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)が処方されるケースも少なくありません。

以前は、対称性の近位筋の把握痛(筋肉をつかんだ際の痛み)を診断基準としていましたが、現在では肩や大腿の滑液包炎がPMRの病態であることが明らかになっています。そのため、診察時にはエコー検査を活用し、滑液包炎の有無を確認することが重要です。

劇的な改善が期待できる治療法

PMRの治療には、ステロイドの内服が有効です。少量のステロイドを服用するだけで症状が劇的に改善し、患者さんやご家族から大変感謝されることが多いです。

ただし、高齢者へのステロイドの長期投与には副作用のリスクも伴います。そのため、可能な限り短期間での投与を心がけ、適切な管理を行うことが大切です。

在宅診療での対応

リウマチ性多発筋痛症を含め、高齢者の慢性的な痛みや疾患は在宅医療においても重要な課題です。適切な診断と治療により、患者さんの生活の質を大きく向上させることができます。

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