がんの個別化治療とは端的に表現するとがん種横断的な遺伝子異常に対して阻害剤の投与と換言できると考えます。
その一例としてNTRK融合遺伝子陽性固形がんを対象としたEntrectinib(ロズリートレク)の臨床試験結果(第1/2期)は、がんに対する治療は臓器別でなく遺伝子異常に対する分子標的薬はがん種横断的に有効性を示す場合が多いことを示しています。
ゲノム医療が有効であった一例として30代女性、卵巣がん、多発肺転移の患者さんにおいて標準治療終了し有効な治療法なしの症例を示します。AKT 1遺伝子変異を同定し、
AKT 1阻害剤により腫瘍縮小効果を示しています。これは適切な治療選択に繋げることが重要であることの好例と考えます。
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