【解説】膝関節注射(ヒアルロン酸注射)の方法について
- 賢一 内田
- 3月27日
- 読了時間: 2分
膝の痛みや変形性膝関節症の治療の一つとして行われる「ヒアルロン酸注射」。今回は、その注射方法について分かりやすく解説します。
注射の手順
① 膝を伸ばした状態(伸展位)にするこの体勢にすることで膝蓋骨(膝のお皿の骨)が自由に動くようになり、注射するためのスペースが確保できます。
② 膝蓋骨の位置を確認膝蓋骨の位置を指で触って確認します(写真の〇部分)。
③ 刺入点を決める膝蓋骨を軽く動かしながら、裏側のスペースに注射できるように、刺入点を決めます。位置の目安は「膝蓋骨の上外側から、裏側を狙うイメージ」です(写真の×部分)。

④ マーキング刺入点には芯が出ていないボールペンで痕をつけておきます。こうすることで消毒をしてもマーキングが消えません(普通のインクだと消えてしまいます)。


⑤ 事前清拭(アルコール綿)刺入予定部をアルコール綿でよく拭いて垢を落とします。垢があると、この後に使うイソジンが十分に効果を発揮しません。

⑥ イソジンで消毒しっかり消毒します。ボールペンの痕はこの時も消えませんので安心です。
⑦ イソジンが乾いたら注射へ
⑧ 使用する針は23G(ゲージ)
⑨ 穿刺(注射)のコツ注射の際は、左手で膝蓋骨を内側から外側に軽く押すことで、関節内へのスペースが広がります。

針は45°の角度で水平に、陰圧をかけながら刺入。黄色っぽい関節液が引けてくれば、関節内に入ったサイン。そのまま薬液を注入します。スムーズに注射できれば、関節内に正しく入っています。
注意点・よくあるご質問
関節の変形が強い方や、関節液が引けなかった場合でも、薬液は時間をかけて関節内に浸透して効果を発揮するため、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
針が骨に当たった場合は痛みがあります。無理に刺し続けず、針を少し戻して再調整しましょう。わざと骨に当てることは避けてください。
このように、膝関節注射にはいくつかのポイントがありますが、適切に行えば高齢者の膝の痛み緩和に非常に効果的です。
今後のブログや動画でも、実際の様子を分かりやすく紹介していきますので、気になる方はぜひチェックしてみてください👇
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