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【冬の入浴事故にご注意】高齢者が“お風呂で突然死”するメカニズムとその予防法

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 5月31日
  • 読了時間: 3分

冬になると、高齢者が入浴中に突然亡くなる事故が全国的に多発します。今回はそのメカニズムと、私たちができる予防策について、わかりやすく解説します。

🧠 なぜ“入浴中の突然死”が起きるのか?

寒い脱衣所や浴室に入ると、体が冷えて血管がギュッと収縮し、血圧が急上昇します。その後、熱い湯船に浸かると体が急激に温まり、今度は血管が拡張して血圧が急低下します。

この血圧の乱高下によって、脳への血流が不安定になり、高齢者では失神を起こしやすくなります。結果として、浴槽内で意識を失い、そのまま溺死してしまうリスクがあるのです。

💡 ポイント:高齢者は自律神経の血圧調整機能が低下しているため、急激な変化に対応できません。

✔️ 入浴時の突然死を防ぐための7つの対策

  1. 脱衣所や浴室をあらかじめ温めておく

  2. お湯の温度は41℃以下に設定

  3. 入浴時間は10分以内に

  4. 食後・飲酒後の入浴は避ける

  5. 日没前の入浴(気温が下がる前に)

  6. 浴槽から急に立ち上がらない

  7. 同居家族は入浴中の見回りを習慣に

☕ 高齢者が「熱い風呂」を好む理由とは?

実は多くの高齢者が**「熱い湯でなければ入った気がしない」**と言います。その背景には、日頃から体が冷えているという実感があり、熱い湯に長く浸かることで「体の芯から温まろう」としているのです。

🔥 昔ながらの温泉などでは45〜47℃の熱湯に平気で浸かる高齢者もいますが、それが命に関わるリスクを伴うことは忘れてはなりません。

🏠 「暖かい家」こそ最大の予防策

理想的には、日常生活から寒さを感じない住環境を整えることです。しかし、「もったいない」と暖房をあまり使わない高齢者も少なくありません。

そのような場合は、せめて脱衣所だけでも暖房器具を設置し、入浴前に室温を上げておくことが重要です。

🚿 入浴が難しい方には「訪問入浴」も選択肢

自宅の浴槽での入浴が不安な方には、訪問入浴サービスの利用をおすすめします。訪問入浴では、**入浴前のバイタルチェック(血圧・体調)**や、看護師・介護士による見守りがあるため、安全性が格段に高まります。

🎥 YouTubeで学ぶ在宅医療

👉 内田賢一 – YouTubeチャンネルパーキンソン病や神経難病、在宅での看取りまで、実際の現場視点からわかりやすく解説しています。

🌸 さくら在宅クリニックの取り組み

私たち**さくら在宅クリニック(逗子・葉山・横須賀・鎌倉)**では、高齢者の入浴・生活環境の整備から、神経難病や終末期ケアまで、安心してご自宅で過ごしていただけるよう全力で支援しています。

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